スウェーデンのエクショー(Eksjo)は、ストックホルムから3時間ほど南西の高原地方にある、人口17000人弱の小さな市です。美しい自然や歴史的な建造物がある素敵な町であるにもかかわらず、エクショーは、過疎化や社会的弱者の税負担の増加に苦しんでいます。
そんなエクショーが「エコ自治体」として様々な取り組みを始めたのは、それほど古くからのことではありません。
1986 自治体として環境問題にどのように取り組むか、考慮し始めた
1987- エコ自治体としてのビジョンを実現するために対策委員会を結成
1992 国連環境開発会議(リオ・サミット)でエコ自治体としての成果を発表
1994 環境循環的な考え方のトレーニングや教育を開始
(1995-96年に1,400人の自治体職員が参加)
こうした取り組みの中で、エクショーの自治体がコミュニティにおける「エコ・チーム」という市民プロジェクトを支援していた、ということに注目してみたいと思います。
エコ・チームは、もっと環境に優しく暮らす方法を一緒に模索する、8~10世帯からなるグループです。エコ・チームのアイディアは、グローバル・アクション・プランという、家庭レベルでのゴミ削減に対して、世界中の自治体と取り組んでいる国際非営利団体の活動から生まれました。
エクショーのエコ・チーム・プロジェクトは、市が「持続可能な開発計画」のプロセスの一部として開催した「未来のライフスタイル」という地域イベントをきっかけとして始まりました。そのイベントには、80家庭以上が参加し、8家庭ごとにチームをつくって、一緒に問題を話し合い、アイディアを実践したりしていました。このエコ・チームは、地方自治体から、情報や教育といった支援を受けて活動しました。
エコ・チームでは、順番に5つのテーマ(ゴミの減量、エコ・ショッピング、エネルギーや水の使い方、自然とのつきあい方など)について学びます。そして、お互いに協力して、様々な方法を実践に移したり、結果を評価しあったりします。
例えば、家庭ごみの減らし方を学ぶ場合。まずは少なめに買うこと、包装が少ない、もしくは包装されていない商品を選ぶこと、生ゴミを堆肥化すること、そして、注意深く分別してリサイクルに出すこと。こうしたことを続けていくことで、エコ・チームに参加していた家庭は、ゴミの量を劇的に削減することができました。
環境に優しい方法で作られたものや生分解性のものを買うなど、戦略的に買い物をするということも学びます。スウェーデンには、The Swan、Good Environmental Choice、KRAVといったエコ・ラベルがあり、エコな買い物の基準になっています。
また、エコ・チームのメンバーは、自分たちが家庭で使ったエネルギーの量を測定し、他のチームメンバーと一緒に、使用量を減らすために、エネルギー効率のよいランプや電球、省エネのための機器をどこで買えるのか、といった情報を交換し合います。また、ガソリン車を使わずにコミュニティ内を移動する方法を、チームメンバーが一緒になって模索したりもします。
エコ・チームの活動の結果、町や企業において、様々な変化が見られるようになってきています。
例えば、エクショーのエコ・チームの中には、家庭ごみを1年で20kgに減らしました。米国の市民は平均すると毎年745kgのゴミを出しているのです(2000年のデータ) 。環境に優しい商品を積極的に買い、こうした商品の市場を拡大させたことで、消費者に低価格で届くようになったりします。また、エコマークのついた商品を作っている多くの会社が、余分な包装はしないようになりました。
近所の人たちとチームとなって取り組むことで、様々なよい影響が現れてきています。例えば、お互い刺激や励ましになったり、また近所の人たちとのコミュニケーションが気軽にできるようになることで、ほかの様々な問題も議論しやすくなってきている。
こうした活動を、ぜひエコ村でも取り入れたいですね。
■ 参考資料
[Book]
高見幸子、鏑木孝昭、「北欧スタイル快適エコ生活のすすめ-森の精ムッレに
出逢ったスウェーデンの人々のビジョンは-」、オーエス出版社、2000年、p90~
Sarah James and Torbjorn Lahti, “The Natural Step for Communities”,
2004, New Society Publishers
[URL]
Eksjo http://www.eksjo.se/
In Context (an article about Global Action Plan)
http://www.context.org/ICLIB/IC26/Fckeisen.htm


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