G-project|株式会社地球の芽


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ひろしまの家づくりルポ その②

自分の親が施主、というのは、やりやすそうでやりにくい。
設計をする前にまず釘をさされたのは、
「*つちのこやいもむしには住めんよ。」ということだった。

私が設計する家は、当然、つちのこやいもむしのようなカタチになると
思っていたらしい。

*つちのこ http://tsuchinoko.com
いもむし http://www.tsuchinoko.com/cosmicsoup/www/indexc.html
(※両方ともケンチクです。)

あのカタチを、そのまま住宅にしようと思ったことは一度もない。
だけど、そのつくり方や姿勢は、家づくりの場においてこそ、ぜひとも活かしたかった。
一言でいえば、
地場の、身近な素材を活かして、住み手が一緒につくり育てる家、ということ。

両親は、いもむしやつちのこが雑誌などで紹介された記事を見て、
ある程度そういうつくり方をしていることは知っていた。
でも、まさか自分たちも現場で一緒につくることになろうとは、
夢にも思わなかっただろう。

うちの両親は、まじめな地方公務員だった。常識的な「ふつう」を好む人である。
この「ふつう」というのが曲者で、案の定、私がやりたいと思ったことは、
口にしただけでことごとく跳ね返された。
「ふつうじゃない」という理由で。

それでも、私がここでやりたかったこと―――
まずは、地場特産の和紙を活かして、和紙の空間をつくること。
壁、天井を和紙で貼り、床を和紙のタタキで仕上げるということ。

そもそも、この地域は、いにしえより、和紙の産地だった。
けれども、今はパルプ工業にとってかわり、和紙は、みやげ物店で販売される特別な物になった。
紙漉き工場も、残っているのはわずか一軒だけ。

そんな手漉き和紙を、飾り物ではなく、家の仕上げ材として活かし、
この土地ならではの住まいをつくりたい!と説得を試みた。

しかし。
『紙を貼る?よごれたらどうするんね。ふつうでええんじゃけえ、ふつうで。
え?壁だけじゃのうて、床も紙でやる?むちゃ言いんさんな。
どうやって掃除するんねえ~!』

高校生ぐらいまでは、親と意見が合わず、揉めることはあったけれど、
一人暮らしをするようになってからは、あまり波風を立てたことがなかった。
でも、この家づくりが、思いがけない嵐を呼んでしまった。

(その③に続く。)

ひろしまの家づくりルポ その①

先週から、実家に帰っている。
山も海も川もなんでも近い、静かなところだ。
ああ、風がきもちい~い。

今回はお盆の帰省、というよりも、父母にあかんぼのめんどうをみてもらいながら
仕事ができるので、長期で帰ることにした。

プラス、
今設計中であるエコ村仕様の住宅に、この家がシンクロしているからだというのもある。

これは、一昨年新築した両親の家だ。
両親は前々から、いつか娘の私に設計を頼むと言っていた。
でも、実際に建てる段になったとき、二人は連れだって住宅展示場へ出かけて行き、
和風な感じが気に入ったというK社に頼むと言い出した。
・・ちょっと待って。私がいるのに、なんでそうなるの?!

両親は、いくら私が建築士とはいえ、住宅は住宅メーカーに頼むのがあたりまえだと
思っていたようだ。
K社は、すぐにプランを持ってきた。あれよあれよという間に見積もり書も出てきた。
プラン、予算とも希望どおりで、明日からでも工事を始められそうな勢いである。

その時両親は、「家を買う」という感覚になっていた。
高齢なため、めんどうな手続きはすべて代行してくれる点も気に入ったようだ。

私の出番はほぼ無くなりかけていた。
いつか設計を頼むと言っていたのは嘘だったのか?!
(あとで聞くと、私に設計がちゃんとできるとは思っていなかったらしい・・。)

ここから壮絶な家族内紛を含めた家づくりが始まるのだが、
話せば長~くなるので、この広島滞在中、しばらく連載させてください☆

「゛」のない住まい

日々の暮らしを擬音で表現するなら、今は「どたどた」。
まちがいなく濁音「゛」がたくさん入る。
早朝、あかんぼの泣き声で起きて、ミルクをあげ、夫の朝食をばーっとつくり、
ざっとメールチェック。仕事しながら洗濯、掃除。
ドアの開け閉めも、床を歩くのも、ばたばたばたばた。

こんなことではいけない、と思うのは、
飾っていた花がいつのまにか枯れて、めしべだけになっているのを発見したとき・・実は今朝がそれだった。
いったい自分は何を見ていたんだろう。
ずっとここに居るのに。
見えているのに見えていないものが多すぎる。

花を飾りたくなる住まいもいいが、毎日花の水を替えたくなる住まいにしたい。
細やかな心配りを誘発するような。うーん、これはかたちになるのかな?

もちろん、日々の意識の中でイメージすることが大事だけれど、
人の作法というのは、住まいによって(言い方はわるいが)「矯正」されることもあるんじゃないか。
かたちを通して、かたちでないものをデザインできると信じたい。

今は中古のマンションに住んでいるけれど、リフォームにしろ新築にしろ、
そんな住まいを自分でつくって住んで、「ほうらね。」と証明したいと思う。
どんなに忙しくても、「そそそ」とか「さささ」っていう響きがふさわしい住まいを、
ちゃんとつくります!

暑い。

毎日からからだ〜。
でも。
こういうとき、自分の名前に「水」があるからほっとする。
わりと、水と縁があるほうだと思う。
水曜日生まれだし。

これまでいろんなところに住んだけど、
いつも近くに川やら池やら湖がある。
今住んでいるところも、近所に狭山池という、けっこう有名な池がある。
(日本最古?の池らしい。)
いい感じの散歩コースになっていて、ぐるっと一周すると4キロかな。
妊婦だったころ、よく歩いた。

明日は、近所のお母さん友達と、子連れで散歩する約束をしている。
日の暮れるころに待ち合わせ。
それでも暑いだろうな〜。
でも、きっと西日がきれいなんだな。

いつもはマンションの11階から眺めているんだけど。
水面にじゅわっと落ちる瞬間まで。
それを見るとせいせいして、
ちょっとだけ涼しくなる気がする。

暑さ寒さって、けっこう気の持ちようだったりするのだ。
感受性も、空調のうち。

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