前回の「五感の庭」に続き、今回もデザインコードで提案するエコ村
らしい指針についてお送りします。今回ご紹介するのは、庭づくりの
際の「地場の素材、リユース品の活用」です。
建物と同じく、そのまちの風景を決める大切な要素として、デザイン
コードでは、庭づくりについてもいくつかの指針を示しています。
「地場の素材、リユース品の活用」はその一つ。
庭には、垣や柵、アプローチ、門柱、花壇、置物、鉢植えといった様
々なものを作ったり、飾ったりしますが、これらに地場の素材やリユ
ース品を積極的に使っていこうというものです。地場の素材とは、近
くの山の竹や間伐材、湖のヨシなどのことです。
さて、リユース品について、少し詳しくお話ししましょう。庭づくり
に使えるリユース品の代表格は、枕木や古瓦です。枕木は縦に使えば
門柱や柵に、横にして使えばパーキングスペースやアプローチの敷板
になります。古瓦もアプローチや花壇などの土止めとして活躍します。
他にも、例えば、
・石臼 →今では珍しい道具ですが、ひっくり返して地面に埋めれば、
立派な飛び石になります。
・ガラス瓶 →これもひっくり返して地面に埋めて用います。境界の
明示、アプローチの模様、花壇などの土止めとして。
など。作り手のアイディア次第で、いろいろな活用法を生み出すこと
ができるでしょう。
ところで、最近、「『絵になる』まちをつくる」(*)という本を読みました。
その中で指摘されていたのは、日本の多くの都市には、まちが生きて
きた履歴がない、個性・多様性がない、「味わい」がないということ
でした。対して、こうしたもののある「『絵になる』まち」をつくる
というコンセプトに、私は、とても共感しました。
これをエコ村のように新しくまちを創る場合で考えると、まちの魅力
を高めていくためには、
1.周辺地域の自然、歴史などを生かすこと、
2.入居者それぞれが持ち味を生かしてまちに対して働きかけ、その軌
跡を残していくこと
が、大切なのではないかと思います。
この地域ならではの地場の素材と作り手の個性的アイディアが生きる
リユース品の活用は、そうしたまちづくりを進める上で、一つの役割
を果たすのではないでしょうか。
秋深まり、ここ近江八幡の山でも、木々が色づき始めました。
「ゆみくま」こと私も、しばらく冬ごもりです(笑)。
この連載の続きは、また、春先に。どうぞお楽しみに!
*『絵になる』まちをつくる-イタリアに学ぶ都市再生-
(民岡順朗著 NHK出版)


コメントする